過去イベント・講座紹介

キラキラ歌ってごっくん。明日もゲンキ!〜誤嚥防止セミナー〜 第1回開催報告

投稿日時: 08/05 ネットワーク管理室CMS担当者

「歌ってごっくん。明日もゲンキ!〜誤嚥防止セミナー〜」の第1回開催レポートを公開しました! 当日の様子やセミナー内容を詳しくご紹介していますので、ぜひご覧ください。

 

講座の概要

県南生涯学習センターでは、地域住民の皆様の健康増進と生活の質の向上を目的として、「歌ってごっくん。明日もゲンキ!」という誤嚥防止セミナーを開催しています。本セミナーは、歌唱を通じた発声・呼吸機能の向上により、誤嚥(ごえん)のリスク低減を目指すものです。

 

第1回は、誤嚥のメカニズムと予防の重要性を学び、正しい呼吸法を習得することに主眼を置きました 。

開催日: 2025年6月3日(火)
場所: 県南生涯学習センター
主催: 茨城県県南生涯学習センター
講師: キムラボボーカル講師 登 久美子さん 、桐山 麟太朗さん
協力: 木村大 Music Lab. (キムラボ)
 

どんな内容だった?

第1回は「正しい呼吸法の習得」をテーマに、以下の内容で実施されました。

 

前半:誤嚥って何?どうすればいいの?

まず、講師の登久美子さんより、「誤嚥」と「誤嚥性肺炎」について、図を使いながらわかりやすく説明がありました。 食べ物や唾液が間違って気管に入ってしまうのが誤嚥で、それが原因で肺炎になってしまうこともある点について、詳細な解説がなされました。

 

それから、誤嚥を防ぐには、のどや呼吸に関わる筋肉を鍛えることが重要であると強調されました。 特に、歌を歌うことで表情筋や声帯周りの筋肉、舌の運動、そして呼吸する筋肉も鍛えられ、もし誤嚥しそうになっても「むせる力」が高まる効果があることが紹介されました。

 

そして、「腹式呼吸」の大切さについて解説がありました。 腹式呼吸は、寝ている時やリラックスしている時にする、深くゆったりした呼吸法であり 、発声に関連するのどや声帯周りの筋肉が緊張しないため、太く艶のある良い声が出しやすくなるというメリットが説明されました。。実際にタオルを使って腹式呼吸のトレーニングも体験しました。

タオルを使う様子

 

後半:歌ってごっくん!実践してみよう!

後半は、桐山麟太朗さんが担当してくださいました。

まずは、どうやって声が出るのか、その仕組みから説明がありました。 肺から送られた空気が、のどの奥にある「声帯」に当たって振動することで声が出るというメカニズムが、図を用いて解説され、参加者の皆様は声帯の動きを視覚的に理解することができました。

 

次に、ストローを使った呼吸と発声の安定化トレーニングが実施されました。 ストローを使って細く長く息を吐く練習をすることで、肺活量を向上させ、ハッキリとした大きな声を出しやすくするという目的が共有され 、声帯の動きを実感しやすくなる効果や、むせる際の咳の強さを強化できる効果があることが紹介されました。

 

具体的なトレーニング内容として、腹式呼吸で息を吸って3秒止めてから、ストローで「フッフッフッ」や「フ〜」と息を吐く練習 、声を出さずに3秒止めてから、ストローで楽な高さの「ウ〜〜〜〜」を3秒キープする練習などが行われました。 さらに、息を吐く途中で声を出す練習や 、低い音から高い音まで声を往復させる練習など 、段階的なトレーニングが行われ、誤嚥防止のためにも飲食前や時間のあるタイミングでの継続的な実施が推奨されました。

発声練習

 

最後に童謡「シャボン玉」を楽曲を用いて歌唱する時間が設けられ 、参加者の皆様は大きな声で歌うことの楽しさと、誤嚥予防への意識を高めました。

 

どんな成果が出た?

この第1回セミナーでは、誤嚥防止の基礎知識から、歌唱を通じた具体的なトレーニング方法まで、包括的に学ぶ機会を提供できました。特に、誤嚥のメカニズムや声が出る仕組みを図解で理解し、腹式呼吸やストローを使った実践的なトレーニングを行うことで、参加者の皆様は自身の身体と声の関係性を深く実感できたと考えられます。

 

歌唱が誤嚥予防に繋がるという認識を共有し、日常的に取り入れられる簡単なトレーニングを体験できたことは、参加者の皆様の健康意識向上に大きく貢献できたと評価しています。

 

まとめ

「歌ってごっくん。明日もゲンキ!〜誤嚥防止セミナー〜」の第1回は、誤嚥の基礎知識と正しい呼吸法を学ぶ、大変有意義な時間となりました。

 

誤嚥のメカニズムや、歌うことによる誤嚥予防の効果を具体的に理解できました。
腹式呼吸やストローを使った実践的なトレーニングを通じて、自身の身体と声の関係性を深く実感できました。
参加者全員が、歌うことの楽しさと、それが自身の健康に繋がるという意識を高めることができました。
 

ご参加いただいた皆様、そして素晴らしいご指導をくださった講師の先生方、関係者の皆様に心より感謝申し上げます。